はい。おきのすけです。
40代で初めての台湾・台北旅行記の第6弾をお送りします。
今回は十分(十分老街)でランタンを飛ばしたときの様子についてのレポートです。
この十分でのランタン飛ばしですが、想像していた以上に楽しむことができました。
👇前回の「十分瀑布(十分の滝)」についての旅行記はコチラ。
👇台湾・台北旅行記の第1弾はコチラ。
十分(十分老街)とは
十分(シーフェン)はランタン飛ばしで有名な、台湾の人気観光スポットです。
台北から車で約1時間、鉄道で約1時間30分ほどの山間にあります。
十分の街は鉄道の線路の両脇にお店が並んでいる程度なので、街というよりも商店街といった感じですね。
十分はランタン飛ばしのメッカ
台湾では、古くからランタンに神様への祈りを込めて空に飛ばす習慣があります。
ランタンを空に飛ばす習わしは、台湾で平和と安全をもたらすシンボルとなっています。
十分は台湾の中で「ランタン飛ばしのメッカ」といえる街です。
街をつらぬく線路に沿ってランタン飛ばしのお店が並んでおり、観光客でも気軽にランタン飛ばしを体験することができます。
このランタン飛ばしは一言でいうと「ランタンに願い事を書いて空に飛ばす」というだけなのですが、なぜだかメッチャ面白いです。
実際にやってみたら、想像を超える感動的な体験ができると思いますよ。
十分でランタンを飛ばしてみた
十分の滝を鑑賞したあと、チャーターした車で十分の街(十分老街)まで移動しました。
十分の滝から十分の街までは歩くと30分くらいかかりますが、車だとほんの数分で行くことができます。
十分の街の近くの駐車場で車を降りると、緑が豊かでのどかな景色が広がっていました。
まるで日本の田舎の風景のようです。
おきのすけは十分でのランタン飛ばしを楽しみにしていました。
なぜかというと理由は簡単で、単にランタンを飛ばしたことがないからです。
オッサンになったら積極的に新しい経験を求めていかないと日に日に老けてしまうので、とにかく何でもいいから未体験のことがしたいのです。
40歳を超えてから、年を追うごとに「何か新しいことをしたい」という気持ちが強くなってきました。
おきのすけは、この気持ちのことを「未体験渇望症」と呼んでいます。
ときどき「何か新しいことをしなきゃ!」っていう焦燥感にかられるんですけど、もしかして早死にするのかな~。
ランタン屋さんに入る
さっそくランタン飛ばしのお店に入りました。
今回お世話になったのは、「阿媽の天燈(阿媽的天燈:あまのてんとう)」さんというお店です。
十分の駅から歩いて10分くらいですかね。商店街の一番奥の左手にあります。
日本人向けのオプショナルツアーでよく利用されるお店のようで、カタコトですが日本語で説明してくれる店員さんもいます。
ランタンを選ぶ
お店に入ると、店員のお兄さんがメニューを見せてくれました。
「単色:$150 四色:$200 八色:$350 九色:$400」とあります。
ランタンにつける色が多くなればなるほど、お値段が高くなるようですね。
ランタン飛ばしでは、それぞれの色によって叶う願いが異なります。
オレンジ:成功
青:平安
緑:健康
赤紫:人間関係
黄色:お金
紫:事業、知恵
ピンク:愛情
白:輝き
緑の「健康」やピンクの「愛情」というのは分かりやすいですが、白の「輝き」というのは難しいですね。
40歳を超えたオッサンが「もっと輝きたい!」なんて願っても、不気味なだけだしなぁ。
そのうち嫌でも頭頂部が輝いてきそうだし……。
願い事を書く
どれにしようかと迷ったあげく、おきのすけたちは四色のランタンにしました。
お店のお兄さんが一番人気という「赤・オレンジ・青・緑」のセットです。
ランタンには毛筆で願い事を書きます。
筆に墨をつけて書くので、習字をしているような感覚ですね。
手や服に墨をつけてしまわないように注意しながら、4つの面に願い事を書いていきます。
もちろん、日本語でOKです。
「さて、何をお願いしようかな~」
……いざ考え始めると、何も頭に思い浮かびません。
実は、おきのすけは願い事をするのが大の苦手なのです。
お正月に家族と神社へお参りに行くときも、願い事が何も思い浮かばないので、家族の願い事が終わるまで賽銭箱の前でボケーっと突っ立っていたりします。
ランタンは願い事を書いて飛ばすものだと知っていたのに、なぜ苦手な願い事を考えておかなかったのか……自分の計画性のなさが悔やまれます。
せっかく筆を渡してもらったのに、何も願い事を書かないのは気まずいなぁ。
何とかして願い事をひねり出さなくては……。額に汗がにじみます。
「赤は幸運、オレンジは成功、青は平安、緑は健康だ。がんばれ、おきのすけ!」
目を閉じながら頭をフル回転させて、一心不乱に願い事を考えます。
背後でお店のお兄さんが見つめるプレッシャーの中、おきのすけが書いた願い事は以下のとおりです。
「家族が幸せに過ごせますように」
オレンジ:成功
「仕事がうまくいきますように」
青:平安
「世界が平和でありますように」
緑:健康
「家族が健康でありますように」
……必死に悩んで考えたわりには、子供でも書けそうな内容です。
「世界が平和でありますように」なんて、小学校の七夕の短冊に書いてありそうですね。
でも、願い事が苦手なおきのすけとしては、これでも頑張ったのです。うう。
線路内へ侵入
奥さんの願い事も書き終えると、お店のお兄さんがランタンを持って線路内へ案内してくれました。
そう、十分でのランタン飛ばしは、なんと鉄道の線路の上で行うのです。
この線路は廃線になった線路ではなく、いまでも現役で使用されている線路です。
そのため、鉄道が来てからも線路の上にいると、ランタンよりも先に空へ飛ぶことになりかねません。
一応、線路の脇に「線路内の通行は禁止。違反したら罰金」という看板が立っています。
しかし、誰も気にしている人などいません。
十分のランタン上げは観光業として重要でしょうから、行政としても建前として看板を立てているだけなのかもしれませんね。
お店のお兄さんにカメラを渡すと、線路の上でランタンと一緒に記念撮影をしてくれました。
ランタンを少しずつ回して、4つの面に書いた願い事をすべて写真に収めてくれます。
とてもいい記念になりますね。
燃料に着火!
ランタンが飛ぶ原理は、熱気球と同じです。
ランタンの中には、油をしみ込ませた紙が針金で固定されています。
そこに火をつけると、ランタンの中の空気が温められて軽くなり、ランタンが浮力を得て上空に飛んでいく、という仕組みです。
お店のお兄さんが油紙に火をつけました。
「うわっ!」
油紙に点火するやいなや、勢いよく炎が燃え盛ります。
想像していたよりも炎の勢いが激しかったので、けっこうビビりました。
ランタンの本体に火が燃え移りそうになると、お店のお兄さんがランタンをクルクルと回して、燃え移るのを防いでくれます。
その様子が曲芸のようで、とてもカッコいいです。ステキ。
いざ、旅立ちのとき
「はい、下を持って」
お店のお兄さんに日本語で言われ、ランタンの下を奥さんと一緒に持ちます。
ランタンの中では火が燃え盛っていますが、それほど熱さは感じません。
空気が入って膨らんだランタンは、人がすっぽりと入れるくらいの大きさです。
これが宙に浮くとなると、なかなか迫力があるな~。
「はい。サン、ニー、イチ。離して!」
お店のお兄さんの合図とともに、ランタンから手を離します。
すると、ランタンがゆっくりと宙に浮かび上がりました。
「おおっ、浮いた! すげ~」
もちろん、ランタンが浮くことは頭で分かっていました。
それなのに、いざ自分の手から実際にランタンが飛び立つと、なんだかとっても感動的です。
「おお、ぐんぐん飛んでいく~」
次第にランタンの上昇するスピードが上がってきました。
おきのすけが書いた子供のような願い事を乗せて、ランタンはグングンと空高く飛んでいきます。
「ランタン! 元気でね! おきのすけのこと忘れないでね!」
なんだか友達が遠くへ引っ越してしまうかのように、少し寂しい気持ちになりました。
ランタン、ピンチ!
「あ、あれ、ヤバくない?」
感傷に浸っているのも束の間、奥さんの声でランタンの先に目をやると、そこには1件の民家が。
横風にあおられたランタンが、その民家へ向かって一直線に流されていきます。
「あっ、あぶない。ランタン! うしろ! じゃない、前! よけて~!」
おきのすけの願いが通じたのか、ほんの数センチといったギリギリのところで、ランタンは民家の屋根を超えていきました。
「あぶね~。よかった~」
おきのすけの世界平和への願いが、あやうく1つの民家の手によって阻まれるところでした。
ランタンを飛ばし終えて
「はい。集合写真!」
ランタンを飛ばし終えた後は、お店のオジサンが写真撮影をしてくれました。
このオジサンは少し日本語を話すことができるようで、「バンザーイ」とか「カワイイネー」などと言いながら、たくさんの写真と動画を撮ってくれました。
おきのすけが人から「カワイイネー」なんて言われたのは、40年ぶりくらいのことです。
これもオッサンとなった今では、日本では決して体験できないことですね。
普段は「クサイ」としか言われませんから……。
阿媽の天燈さんのお店の中には、小さなランタンのおみやげが並んでいました。
十分でのランタン飛ばしの思い出の品としては最適ですね。
写真や動画をたくさん撮ってもらうことができたし、こちらのお店にお願いして大正解でした。超ラッキー。
以上のような感じで、おきのすけの生まれて初めてのランタン飛ばしは、大満足のうちに終了しました。
十分のランタン飛ばしQ&A
ここからは、おきのすけが十分でランタン飛ばしをするにあたって気になっていたことや、実際に十分を訪れてみて分かったことなどをQ&A方式でご紹介しようと思います。
何かしらご参考になれば幸いです。
ランタン飛ばしの料金はいくらなの?
何件か眺めてみたところ、料金については「単色:$150 四色:$200」でほぼ統一されているようです。
ひとまず、四色で$200というのを頭に入れておけば大丈夫でしょう。
四色のランタンが基本で、その四色について色の組み合わせのパターンが何種類かある、というお店が多かったです。
「ランタン屋でぼったくられた!」というような話は耳にしないので、基本的にどのお店を選んでも問題はないと思います。
サービスの良し悪しについては、お店の人の人柄にもよりますかね……。
おきのすけがお世話になった阿媽の天燈さんは、簡単な日本語が通じるオジサンがいて、写真や動画をたくさん撮ってくれて、帰りにお手洗いも貸してくれたりと、とてもサービスが良かったですよ。
ランタン飛ばしには、どれくらいの時間がかかるの?
おきのすけがランタン飛ばしにかかった時間は、だいたい20分くらいでした。
おきのすけの場合は願い事を考えるのに少し時間がかかってしまいましたが、パパっと書くことができる人なら10分くらいで終わらせることも出来そうです。
もっとも、土日などでお店が混雑している場合は時間がかかるおそれがあるので、旅行の計画段階では30~40分くらいはかかると考えておいたほうがよいでしょう。
鉄道で十分を訪れる場合は、列車を1本乗り過ごすと予定が1時間ほどずれてしまいます。
事前に願い事を考えておくなどして、効率的にランタン飛ばしができるようにしておくとよいでしょう。
ランタンの色は決まっているの?
ランタンは色によって叶う願いが異なるのですが、どの色でどの願いが叶うかについてお店によって若干の違いがありました。
たとえば、オレンジを「成功」としているお店もあれば、「恋愛成就」としているお店もあります。
また、青を「平安」としていたり「ビジネス祈願」としていたりと、一体どれが正しいのやらといった感じです。
そんな感じでお店によって違いがあるので、色についてはお世話になるお店の定義を信じて、それに従って願い事をするのがベストですかね。
なお、おきのすけが見て回ったランタン屋さんでは、以下のような色の定義にしているお店が多かったです。
橙色:愛情運
藍色:事業運
緑色:順調運
桜色:幸福運
黄色:金銭運
紫色:学業運
桃色:人気運
白色:光明運
ちなみに、黄色についてはお金関係と異なる表示をしているお店は見かけませんでした。
さすが、黄色はブレませんね~。
十分のお店の営業時間は?
チャーターした車のドライバーさんに聞いたところ、十分のお店はだいたい午前10時頃に開店して、午後7時くらいに閉まるところが多いそうです。
「夜空に輝くランタンが見たい!」と思って夜に十分へ行くと、お店が全て閉まっているということもありえます。
早めの時間に十分を訪れて、十分の滝と一緒に楽しむのがオススメです。
雨の日でもランタン飛ばしはできるの?
山の天気は変わりやすいと言いますが、十分も山間の街なので、急に雨が降ってくることがあるようです。
雨が降ったらランタン飛ばしができないようにも思えますが、よっぽどの大雨でなければランタンを飛ばすことができるようです。
天気の怪しい日に十分へ行く場合は、レインコートを持っていくとよいでしょう。
傘を持っていたら写真が撮りづらいですし、ランタンを飛ばすときも両手でランタンを持つので、傘よりもレインコートのほうが便利です。
台湾は雨が多い地域なので、念のためレインコートを持参しておくと観光のときに役立ちますよ。
ポンチョ型であれば、リュックやショルダーバッグの上から装着しても余裕があって動きやすいですね。
飛んで行ったランタンはどうなるの?
空高く飛んで行ったランタンが、その後どうなるのか気になりませんか。
自分の飛ばしたランタンがゴミと化して環境破壊にでも繋がっていたら、ちょっと飛ばすのをためらってしまいますよね。
そこで調べてみたところ、飛ばしたランタンについては地元のボランティアの方々や、ランタンの販売業者などが回収をしているのだそうです。
わざわざ拾ってくださる方々がいるおかげで、我々はランタン飛ばしを楽しむことができるのですね。
なんともありがたいことです。
十分でランタン飛ばしのまとめ
十分でのランタン飛ばしは、ただ観光するだけではなく自分で飛ばすことを体験できたという点で、おきのすけは後に訪れた九份の観光よりも楽しむことができました。
九份へ観光に行くなら、ぜひ十分にも訪れてみてください。
十分ではランタン飛ばしの他にも、街を散策したり、鉄道とすれ違ったり、超絶美味しい小籠包を食べたりと色々なことをしました。
今回はランタン飛ばしだけで長くなってしまったので、それらは次回にまとめてご紹介しようと思います。
ひとまず、以上!
~つづく~
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