はい。おきのすけです。
40代で初めての台湾・台北旅行記の第9弾をお送りします。
今回は猴硐猫村から九份へ行く途中で立ち寄った、金瓜石周辺の観光スポットについてお届けします。
正直なところ、黄昏時に九份を訪れるための時間潰しとして立ち寄ったのですが、これが大正解。
👇前回の「猴硐猫村」についての旅行記はコチラ。
👇台湾・台北旅行記の第1弾はコチラ。
黄金瀑布
猴硐猫村から車で30分くらいのところにある、「黄金瀑布」という滝にやってきました。
午前中に訪れた十分瀑布のような直下型の滝とは違って、黄金瀑布はサラサラと水が流れる渓流のような滝です。
とても風情のある美しい滝ですね。
あたりにはサーっという水の流れる音が鳴り響いています。
清涼感があって、とても気持ちがいいです。
周りを見回してみたところ、日本人らしき観光客はいません。
どうやら日本人には穴場の観光スポットのようですね。
黄金瀑布は、岩肌が黄褐色をした珍しい滝です。
もともと岩が黄褐色の土地なのかな~と思いきや、どうやら違うようです。
なぜ、黄金瀑布はこのような色をしているのでしょうか。
黄金瀑布を流れる水は、金瓜石の山間部で降った雨が、鉱山の岩石や土にしみ込んだものです。
そのため黄金瀑布の水には、鉱物の成分がたっぷりと含まれています。
その水が地表に流れ出ると、水に含まれた重金属イオンが酸化して鉄となり、滝の岩肌に沈殿します。
つまり、黄金瀑布は岩肌が沈殿した酸化鉄で覆われているから、黄褐色に見えるわけです。
分かりやすく言うと、黄金瀑布の岩肌が黄褐色なのは、鉄サビでコーティングされているからということですね。
鉄サビなどと言ってしまうと、情緒を欠いてしまいそうですが…。
また、黄金瀑布を流れる水は強酸性のため、水の流れるところでは植物が育ちにくくなっています。
それもあって、余計に黄褐色の岩肌が目立つわけですね。
化学の勉強になるな~。
黄金瀑布の周辺には小さな駐車場しかないため、観光客を乗せてきた車やタクシーが路肩に縦列駐車しています。
観光地としての環境の整備は、まだまだこれからといった感じですね。
黄金瀑布には路線バスでも行くことができます。
日本人に人気が出る前に、いち早く訪れてみてはいかがでしょうか。
浪漫公路の展望台
黄金瀑布から車で10分くらいのところにある、「勸濟堂」というお寺の駐車場へやってきました。
といっても、寺院へお参りをしにきたわけではありません。
勸濟堂の駐車場の脇にトンネルがあります。
このトンネルは、台湾で「映画『千と千尋の神隠し』に出てくるトンネルに似ている」と話題になったトンネルです。
九份が『千と千尋の神隠し』のモデルだと言われていたので、九份の近くにあるこのトンネルもモデルなのではないかと言われていたようです。
トンネルの中は真っ暗で、ヒンヤリとした空気が流れています。
時折、天井からポタリと水滴が垂れたりして、ちょっとドキドキさせられます。
はたして、このトンネルは異世界へ続くトンネルなのでしょうか。
おそるおそる、明かりの見える方向へ足を進めます。
トンネルを抜けると、異世界ではなく美しい景色が広がっていました。
ここは「浪漫公路観景台」という展望台です。
ここから有名な「陰陽海」を眺めることができるんですよ。
陰陽海
海の色が青と黄色に分かれているところがありますよね。
あれが陰陽海です。
青い海と黄色い海がハッキリと別れている様子は、まさに陰と陽といった感じですね。
陰陽海は黄金瀑布の水が流れる川の河口にあります。
この陰陽海の不思議な景観は、金瓜石の岩層中に大量に含まれる黄鉄鉱によって黄褐色に染まった水が海に流入することで作り上げられたのだそうです。
黄金瀑布にしても陰陽海にしても、自然現象というのが驚きですよね。
Googleマップの航空写真で見ると、黄金瀑布から陰陽海までの川の色が黄褐色になっている様子がよく分かりますよ。
黄金博物館(黄金博物園区)
浪漫公路の展望台へ立ち寄ったあと、「黄金博物館」へやってきました。
金瓜石鉱山があった金瓜石地区は、かつてゴールドラッシュに湧いた地域です。
黄金博物館では金瓜石鉱山の歴史的資料や、当時の建築物などを見学することができます。
入口の門をくぐると、黄金博物館の全体マップがありました。
黄金博物館という名称ですが、博物館の建物が1つあるだけではありません。
約5ヘクタールのエリアに点在する建物や展示物が一体となって、黄金博物館が構成されています。
5ヘクタールというのは、サッカーのグラウンドでいうと7面分くらいの広さです。
めっちゃ広いので、歩く覚悟をして行きましょう。
全体マップから少し進んだところに、チケット売り場があります。
黄金博物館の敷地内には無料で立ち入ることができますが、資料館の施設に入るためには入場料を支払うことが必要です。
入館料は80元でした。
ここまできて入場料をケチる理由はないので、ササっと支払ってチケットを入手します。
チケットは各資料館に入るときに提示する必要があります。
なくさないように気をつけましょう。
チケット売り場の先にインフォメーションセンターがあります。
こちらで博物館の地図をもらうことができるので、もらっておきましょう。
インフォメーションセンターを過ぎたところで、茶トラの猫ちゃんを発見。
いかん。さっきまで猴硐猫村で「ねこあつめ」をしていたせいか、猫の気配を感じると体が反応するようになってしまった…。
【台湾旅行記】猫好きの聖地 台北の猴硐猫村でリアルねこあつめ(2日目⑤)
案内表示にたくさんの見どころが表示されています。
さてさて、どこから見て回ろうかな~。
四連棟
道なりに進むと「四連棟」がありました。
四連棟は1930年代に建てられた日本式の長屋です。
日本が台湾を統治していた時代に、日本鉱業株式会社の日本人職員の宿舎として使用されていた建物です。
レンガ造りの塀というのは、かなりモダンな造りですね。
中の建物は、木造の和風建築になっています。
優雅で魅力的な建物のため、ドラマや映画の撮影スポットにもなっているのだそうです。
四連棟は建物の中に入って見学をすることもできますが、訪れた時間が遅かったためか入り口の門が締め切られていました。
う~ん、残念。
黄金博物館の街並み
黄金博物館の中には、ところどころに案内表示板が立っています。
敷地が広いので、案内表示が多いのは助かりますね。
山の中なので、とても景色がのどかです。
ただ散歩しているだけでも気持ちがいいですね。
木造の大きな派出所がありました。
ゴールドラッシュで湧いた時代の雰囲気が再現されています。
奥には郵便局もあります。
昔の雰囲気を再現するだけでなく、現在も街として稼働しているのがすごいですね。
黄金博物館でご飯を食べるなら、派出所と郵便局の少し先にある「礦工食堂」の鉱夫弁当がオススメです。
鉱夫弁当はアルミの弁当箱に入った排骨飯(パーコー飯)です。
鉱夫が食べていたお弁当を再現したものなので、なかなかガッツリ系ですね。
鉱夫弁当は食べ終わったあとに、弁当箱とお箸と弁当箱を包んでいるバンダナを持ち帰ることができます。
黄金博物館を訪れた記念にいかがでしょうか。
運金獣
金瓜石太子賓館にある「運金獣」なるオブジェです。
その名のとおり、金を運んできてくれる獣ってことですかね。
シュールな姿がカワイイですね。
トロッコの線路
先へ進むと線路が見えてきました。
鉱山から掘り出した鉱石を運ぶトロッコの線路です。
線路上にトロッコが置かれていました。
近くで見ると、けっこう大きいですね。
本山五抗の入り口にある表示板を見ると、トロッコは九份まで続いていたようです。
近くで日本の古い曲を尺八で演奏しているおじいちゃんがいました。
曲を聴いていると、あらためて台湾と日本の関係の深さを感じます。
トロッコが置いてある手前の階段を登ると、金瓜石神社があります。
階段を途中まで登ってみたものの、かなりの急勾配で危なかったため、途中で引き返すことにしました。
ちょっとしたハイキングのようになるので、上まで登る場合はスニーカーで行くことをオススメします。
本山五抗の側に「壓風機(送風機)」が展示されていました。
この巨大な機械を使って、鉱山の中に新鮮な空気を送っていたのですね。
坑夫が酸欠にならないために重要な役割を担っていた機械です。
壓風機のそばの資料館では、本山五抗の内部の様子が詳しく説明されていました。
ただ、ガイドが英語と中国語のみだったので、よく分かりませんでしたが…。
黄金館
本山五抗の先へ進むと「黄金館」があります。
黄金館の2階展示室には、世界で2番目に大きい220キロの金塊があります。
金塊に触ることもできるので、ぜひ訪れてみてください。
また、黄金館の3階では「砂金すくい」を体験することができます。
有料(100元)ですが、滅多にない機会なのでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
他にも、本山五坑の坑道の中に入ることができたり、オリジナリティ溢れるお土産屋さんがあったりと、黄金博物館にはお楽しみ要素が満載です。
じっくりと黄金博物館を楽しむ場合は、2~3時間くらいの余裕を持っておいたほうが良いでしょう。
入館料:80元
開館時間
平日(月~金):9:30~17:00
休日(土・日および祝日):9:30~18:00
休館日:毎月第1月曜日(祝日に当たる場合は開館)
https://www.gep-jp.ntpc.gov.tw/
金瓜石のまとめ
金瓜石一帯の観光地は、自然の不思議を目の当たりにできたり、日本と台湾の繋がりを深く感じることができたりと、知的好奇心がくすぐられる興味深いスポットでした。
ぜひ、大人に訪れてもらいたい観光地ですね。
九份と違って混雑していないので、人混みが苦手な人にもおススメです。
まだ、あまり日本人観光客には知られていない穴場の観光地なので、人気が出る前に訪れてみてはいかがでしょうか。
さて、次回はいよいよ九份です。
人ごみに揉みくちゃにされてヘトヘトになった様子を、ぜひご覧あれ。
ひとまず、以上!
~つづく~
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